『
ペット・サウンズ
』(ジム・フジーリ著 村上春樹訳)を読んだ。BEACH BOYSの『
PET SOUNDS
』は、発売当初、アメリカでは商業的に成功しなかった。しかし、今ではこういう本(たった1枚のアルバムのことを!)も出されるほどにまでなった。BEACH BOYSのアルバムはベスト盤しか持っていないボクであるが、このアルバムだけは持っている。訳者あとがきの言葉を借りれば、“BEATLESの『
SGT.PEPPER'S LONELY HEARTS CLUB BAND
』が僅かずつではあるが、当初の圧倒的なまでの新鮮さを失ってきたのに比べて、『PET SOUNDS』は何かしら新しい発見のようなものをもたらしてくれた。”ということなのだろう。
当時のアルバムを発売順に並べて聴いていくと、『PET SOUNDS』というアルバムのヘンテコさ加減がわかると思う。調べてみたら、DYLANの『BLONDE ON BLONDE』とは発売日までが一緒だった。分の悪さがなんとなく分かる気がする。
'65.12 BEATLES 『
RUBBER SOUL
』(UK)
'65.12 BYRDS 『
TURN!TURN!TURN!
』
'66. 4 ROLLING STONES 『
AFTERMATH
』(UK)
'66. 5 BEACH BOYS 『PET SOUNDS』
'66. 5 BOB DYLAN 『
BLONDE ON BLONDE
』
'66. 8 BEATLES 『
REVOLVER
』
印象に残ったところを少し。「I JUST WASN'T MADE FOR THESE TIMES(間違った時代に生まれた)」に触れた部分で、“子供たちの不安定な心がこれほど混じり気なく表現された例は他になく、『キャッチャー・イン・ザ・ライ』をひとつのヴァースとひとつのコーラスに縮めるとまさにこんな感じになるではあるまいか。”という部分。なるほどなと、うなずけてしまった。
BEATLESの『RUBBER SOUL』に触発され、ブライアン・ウィルソンがビジネス・ドラッグ・危うい精神状態・若い結婚・厄介な父親など問題を抱えながらも、このアルバムを産み出されたことは、奇跡であると同時に必然であったとも感じる。傑作たる大部分はブライアンによるところが大きいと思うが、やはりBEACH BOYSたらしめているのは、見事なハーモニーだろう。ボクの持っているCDには「CAROLINE NO」のあとに、コーラスだけのトラックがある。この見事さと言ったら…。
posted by WAH-WAH at 00:00|
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